「子供の成績を上げたい!」と考えている親御さんの中で
【家庭教師に習うべきか、塾に行かせるべきか】
ということでお悩みの方、いらっしゃいますよね。
この記事では
- 家庭教師と塾のそれぞれの特徴
- 家庭教師or塾の選び方
について解説して行きます。
実際に家庭教師、塾講師として指導した経験のある筆者が、指導者目線で詳しく説明していきます。
是非参考にしてみてください。
家庭教師と塾 それぞれの特徴
まず家庭教師と塾のそれぞれの強みや弱みといった特徴を知っておきましょう。
詳しく説明しますね。
家庭教師の強み・弱み
家庭教師の強みとしては
生徒一人一人に合わせた指導が行える
という点です。
家庭教師の仕事上、一人の生徒を長期間担当するので、生徒の性格や学習スタイルに合わせて最適化された指導が行いやすいため、生徒一人一人に合わせた指導が行えるんですね。
反対に弱みとしては
指導レベルが家庭教師に完全に依存する
という点です。
良くも悪くも、指導力そのものは家庭教師ごとに変わってしまうため、とてもうまく教えられる家庭教師もいれば全くそうではない家庭教師もいます。
また家庭教師の教え方がお子さんの性格と合わない場合に、先生を変更しづらいのも特徴です。
塾の強み・弱み
塾の強みとしては
「一般的な生徒」に対する成績アップの可能性が高い
という点です。
塾は慈善事業ではなくあくまで「ビジネス」なので、「生徒の成績が上がらない」場合、生徒数が減ってしまい利益を出すことはできなくなります。
なので多くの塾では、全ての生徒の成績を上げるのではなく【「ある程度の学力レベルがある一般的な生徒」に対してこう教えれば成績が上がりやすい】といったようにマニュアル化した指導を行っているケースがほとんどなので、以上のような強みがあると言えます。
反対に弱みとしては
生徒一人一人に合わせた指導は行いにくい
という点です。
「集団授業ならまだしも、個別指導とかなら大丈夫じゃないの?」と思われるかもしれませんが、個別指導と言えども、マニュアルに沿った指導を行う必要がありますし、シフトなどの関係で同じ先生ではなく違う先生に教わることも少なくないので、こうした弱みが挙げられます。
それぞれをまとめると
以上の内容を表にまとめるとこんな感じですね。
それでは以上の内容をもとに、お子さんの状況に合わせてオススメの選び方を説明します。
家庭教師or塾の選び方
結論
どちらを選ぶか、という点については
お子さんの学力レベルに合わせて選ぶ
のがオススメできます。
具体的には
- お子さんの学力レベルが極端に低いor極端に高い場合、家庭教師がオススメ
- お子さんの学力レベルが若干低いor若干高いor普通(一般的)である場合、塾がオススメ
家庭教師は学力レベルが極端な子にオススメ!
もしお子さんが以下のようなケースに当てはまる場合、家庭教師がオススメできます。
- 全く勉強せず、勉強をする気もない、成績も常に最下位といったように学力レベルが極端に低い
- 成績が悪すぎてどうしようもないため、少なくともどこかの高校・大学に受かるくらいまでは学力レベルを上げたい
もしくは
- 自ら進んで勉強し、学校内のテストなどの対策は全く問題ない、常に学年トップレベルをキープしている
- 学校側が支持する学習内容だと簡単すぎるため、より上位の高校・大学を狙うため受験に特化した知識を学びたい
といったケースです。
理由としては、先ほどの家庭教師の強みである
生徒一人一人にのニーズに答えた授業がしやすい
という点にあります。
「ニーズ」に応えやすいとどうなるか
家庭教師は塾よりも生徒の「ニーズ」に応えた授業が行えるといいましたが、それがなぜ学力レベルが【極端に低いor極端に高い】子にオススメなのでしょうか?
その理由としては、学力レベルが【極端に低いor極端に高い】子の場合、授業で満たすべき「ニーズ」がより複雑になってくるからです。
例えば、学力レベルが極端に低い子であれば、
- そもそも学習する習慣を身に着ける必要がある
ニーズ:生活の一部に「勉強時間」を設けさせる工夫が必要 - 「何が分からないのか」が分からない
ニーズ:各教科でつまずいてる点を小学1年生からさかのぼって洗い出す必要 - 勉強が嫌いすぎるなど、性格的に勉強することに向いていない可能性がある
ニーズ:勉強自体に対する苦手意識を改善するカウンセリングが必要
といったように、様々なニーズがあげられますよね。これは学力レベルが極端に高い子も同様です。授業で満たすべきニーズが複雑になりすぎるんですね。
実際これらを塾で対処するのはほぼ不可能です。(塾では家庭教師よりもはるかに多くの生徒の学習状況を管理する必要があるので)
塾は先ほども伝えたように、殆どの場合「大多数の人間が成績が上がりやすくなるマニュアル」に従って指導を行っているので、こういった学力レベルが極端な子が必要としている「ニーズ」を満たした授業が行いにくいんですよね。
結果的にそういった子の場合、「勉強が苦手な子に対してめちゃくちゃ教えるのが上手い家庭教師の先生」「難関大学の受験に精通している家庭教師の先生」に依頼したほうが成績が上がりやすくなります。
塾は学力レベルが一般的な子にオススメ!
先の例とは反対に、学力レベルが若干低いor若干高いor普通(一般的)である子に対しては、塾を強くオススメします。
その理由としては、学習レベルが一般的な子に対しては「マニュアル化された指導の学習効率は驚くほど高い」という点です。
そもそもこれらのマニュアルは「普通」の生徒を想定して作られていることが多いので、想定された生徒像にバッチリ当てはまる子(つまり一般的な学力レベルの子)に対しては、めちゃくちゃ効果がでることが多いです。
なので、下手な家庭教師に教わるリスクを取るよりも、一般的な学力レベルの子に対しては
「商業的に成功している塾の指導ノウハウ」をお金を支払って享受する
というスタンスの方が効果が出やすいです。なので塾をオススメします。
そもそも塾としても相手がしやすい
これは言ったら怒られそうですが、経営者目線から考えると、塾を経営する上では
一般的な学力レベルの子の方が指導しやすい
んですよね。
というのも、一般的な学力レベルの子たちは
- 成績アップのためのテクニックを指摘しやすい
→効率的な計算方法や暗記方法、問題解法のテクニックなどで点数を上げやすい - その指導内容を理解するだけの学力的素養がある
→要するに「話が伝わる」程度の学力がある - そういった子たちが生徒の大半を占めている
→一般的な学力レベルの生徒の方が「多い」ので、更に指導効率が上がる
といったように、塾にとっては「教えやすく」「数の多い」お客さんなので、そこに対するサービスは手厚くなっています。
またこういった話は聞いたことはないですか?
50点を80点にするのは簡単だが、80点を100点にするのは難しい
先ほど伝えた一般的な生徒というのはこの話でいう50点→80点の生徒なんですよね。
一方で極端な生徒というのは80点→100点(ないし0点→20点)にする必要のある生徒なんです。
直感的にもこういうイメージで、家庭教師と塾のオススメする生徒の違いが分かってもらえるんじゃないでしょうか。
まとめ
まとめとしては、
- 家庭教師と塾はそれぞれ強みと弱みが異なる
- それぞれの選び方は、お子さんの学力レベルで判断するのがオススメ
- 極端に学力レベルが低いor高い子には、家庭教師がオススメ
- 一般的な学力レベルの子には、塾がオススメ
といった感じです。ぜひ参考になれば幸いです。
カテケンメディアでは他にも
といった記事も書いているので、「家庭教師に頼んでみようかな…」と考えている親御さんはぜひ読んでみてください!