こんにちは!カテケン編集部の坂口です!
突然ですが家庭教師の皆さん、こんな悩みをお持ちではないですか?
「成績が上がる生徒もいれば、変わらない生徒もいるんだよなぁ…」
「いまいち生徒の成績の伸びが良くない…」
また、皆さんの手応え的にも「なんか授業の出来が微妙だな…」と感じている人もいると思います。
その悩み、実は
授業内容の組み立て方
に注意していない場合がほとんどなんです。
例えば、こんな例を考えてみましょう。
〈問題ばかり解かせて、解説や説明を全くしない授業〉
問題を解いて分からないところがあっても、放置して次の問題を解く授業内容だとします。
こんな授業内容では成績があるはずがないことは誰にでも分かりますよね(笑)
こんなに極端な例ではなくても、授業内容を見返してみると
組み立て方に大きな問題があったり、それが原因で成績が伸び悩んでいるケースが多いんです。
また家庭教師の皆さんも、授業内容の組み立て方に注意していないせいで生徒の反応が悪く、微妙な授業になっているということを自覚している場合が多いです。
しかし、それは裏を返すと
授業内容の組み立て方に注意すれば、より良い授業になる可能性がある
ということ。
今までの教え方を大きく変えず、もう少し授業内容の組み立て方を考えてあげるだけで、生徒の成績アップや授業のクオリティも上がる、ということなんです。
「そんなこと言っても、授業内容の組み立て方とか分からないんだけど…」
「どうやって組み立てればいいの?」
と感じる方もいらっしゃると思いますが、ご安心ください。
この記事を読めば、誰でも授業内容の組み立て方を見直すことができ、成績の上がらない授業にならないために気を付けることができるようになります!
以降では、具体的な授業内容の組み立て方について、詳しく解説していきます。
ぜひ参考にしてみてください!
どう組み立てればいいのか?
授業内容を組み立てると言っても、生徒の実力や得意不得意な教科は人によって違いますし、性格面でも、勉強が好きな子から嫌いな子、集中力が続く子から続かない子まで人それぞれの性格があるので、万人に合った成績の上がりやすい授業内容を組み立てるのは難しいですよね。
正直「こういう授業をやれば絶対に成績が上がる!」という方法は、存在しないと考えたほうがいいです。
しかし、「成績の上がらない授業」については、明確に特徴があります。
生徒それぞれに適した授業を考えるのも大事ですが、まずは「成績の上がらない授業」の特徴を理解し、できるだけそれを避けた授業内容の組み立てを行うことが重要です。
以下では、成績の上がらない授業の特徴を3つピックアップして解説しながら、「こうすれば大丈夫!」というポイントを説明していきます!是非最後までご覧ください!
授業の目標設定を行う
生徒の成績が上がらない授業の特徴として、「そもそも何をやっているのか、生徒が理解していない」という点が挙げられます。
生徒側からすると、何をやってるのか分からない授業だと、何を頑張ったり覚えたりすればいいのかも分からず、何も身にならない授業だと感じることが多いです。結果的に一回一回の授業が無駄になってしまい、成績も上がらないということに繋がってしまいます。
それを避けるために、必ず授業の目標設定を行うことを心がけましょう!
授業前に、その日の授業の目標設定を行うことで、生徒が「その日の授業で何をやるのか」ということを認識してくれますし、授業の満足感や達成感もアップできます。
大きな目標と小さな目標
授業を行う前の目標設定として、まず大きな目標を設定し、それをクリアするためにいくつかの小さな目標を設定してあげることが重要です。
例えば、
【大きな目標】:
英文法の過去完了形をマスターする
【小さな目標】:
① 完了形とは何かを思いだす
② 完了形と過去形の違いを説明できるようにする
③ 完了形、過去形、過去完了形の時制について理解する
④ 過去完了形の問題を解けるようにする
といったように、小さな目標を一つずつクリアしていけば、最終的に大きな目標をクリアできるようになる目標設定を行うことが重要です。
小さな目標をクリアすることで、生徒自身も達成感を感じられ、授業の満足度も上がりますし、講師側としても授業の時間配分や宿題の設定もやりやすくなるので、ぜひ実践しましょう!
長期の目標と短期の目標
その日の授業の目標を設定するのに加えて、長期の目標と短期の目標をそれぞれ設定することも大事です。
長期、短期の将来的な目標を設定してあげることで、その日の授業に限らず、「授業そのものを何のためにやっているのか」ということを明確にできるので、生徒のモチベーションアップが期待できます。
具体的な目標設定の仕方としては、
【長期の目標】:
志望校に合格する
【短期の目標】:
①単語テストで100点を目指す
②~月までに問題集を1周する
③期末テストで平均80点以上を目指す
④模試でB判定以上を狙う
といったように、こちらも短期の目標を一つずつクリアしていくことで、長期の目標を達成できるといった目標設定を行うことが重要です。
その日の授業や、継続的な勉強に対して「何をしているのか」「何のためにしているのか」ということを理解してもらうためにも、必ず目標設定を行いましょう!
時間制限を設ける
授業を行っている最中に、問題を解いてもらうように指示することがありますよね。その際に、時間制限を設けて問題を解くように指示していますか?
2つ目の成績の上がらない授業の特徴として、「問題を解かせる際に”時間無制限”で生徒が問題を解き終わるまで待ってしまう」という点があげられます。
実際のテストなどは制限時間内に解き終わることを必要とされるので、生徒としても「時間」というプレッシャーに耐えながら問題を解く能力を身に着ける必要がありますが、時間制限を設けないで授業を行ってしまうと、「もっと時間があれば解けたのに…」といったように、結果的に成績アップにつながらない、というケースに陥りやすいです。
なので、時間制限をしっかり設けて授業を行う必要があります。また、講師としても時間制限があることで、授業時間を逆算しながらスムーズな授業を行うことができます。
時間制限を作るコツ
しかし、時間制限と言っても、「じゃあ、どういう風に時間制限を付ければいいの?」「どれくらいの長さにすればいいの?」と思いますよね。
実は、時間制限の設け方にはコツがあります。
そのコツとして、
- 生徒が新しいことを理解するための問題には、時間制限を長くする、もしくは設けない
- 生徒が理解したことを演習するための問題には、時間制限を厳しくする
という二点が挙げられます。
時間制限を長くする、設けないケース
例えば、新しい定理や文法を学ぶための例題などは、「生徒が新しいことを理解する」ための問題ですよね。その定理や文法の仕組みや構造をしっかりと理解する際に、厳しい時間制限があったらどうでしょうか。
時間のプレッシャーばかり気になり、問題を通じた定理や文法の理解は深まりませんよね。
なので、生徒が新しいことを理解するための問題には、時間制限を長くする、もしくは設けないことが大事です。
付け焼刃の知識では、テストや受験になった際に到底太刀打ちはできず、授業の意味がなくなってしまいます。新しいことを学ぶ際には、どれだけ時間がかかってもいいので「完璧に理解する」まで待ってあげたり、根気よく説明してあげましょう。
時間制限を厳しくするケース
反対に、既に学んだ定理や文法を使って行う演習問題などは、「問題を解く量」や「たくさんの応用パターンに触れる」ということが重要になるので、一問一問に長時間かけるのではなく、限られた時間の中で素早く問題に対応する能力を養う必要があります。なので、生徒が理解したことを演習するための問題には、時間制限を厳しくする必要があります。
問題ごとに適切に時間制限を設けてあげることで、生徒側は知識を深めるだけでなく、実際のテストや入試など、「本番で使える」知識にすることができます。
生徒に説明させる
成績の上がらない授業の最後の特徴として、「生徒に説明をさせない」という点があります。
「生徒に説明をさせない」授業は、言い換えると「講師が一方的に話し続ける授業」です。
そのような授業だと成績が上がらない理由としては、生徒に説明をさせないと「生徒が理解した気になっているだけ」もしくは「生徒自身が何が分からないのかを分かっていない」ということに気付くことができず、講師がヒントを出さないと問題を解けない、授業が終わったら何も覚えていない、という状況になりやすいためです。
このような場合だと、当然テストでは点数が取れず、成績アップにつながらないということになりかねません。なので、授業中にしっかりと「生徒に説明をさせる」ことが重要になります。
教えた内容を生徒に説明してもらう
生徒に説明をさせる内容として一番重要なのが、「教えた内容を生徒に説明してもらう」ということが挙げられます。
例えば、「さっき教えた○○定理について、先生が生徒だと思って教えてくれる?」といったように聞いてみて、生徒が「○○定理は、△△という条件では必ず◇◇となる、ということを示した定理です」というように説明できれば、教えた内容を確実に理解できたということが分かりますよね。
しかし、「えっと…○○定理は…なんか…」みたいにしどろもどろの説明になってしまう場合、理解が甘いことが分かるので、より詳しく説明する必要があるな、といったように対応することができます。
何が分からないのかを説明してもらう
また、次に重要なのが、「何が分からないのかを説明してもらう」ことです。
喋るのが苦手な生徒だと、分かった「フリ」をしてその場の授業をやり過ごそうとする場合もあるので、上記のように教えた内容を説明できない場合などは、「どういうところが理解できない?」といったように尋ねてみることで、より詳しく生徒に解説できるだけでなく、生徒自身も気づかなかった自分の苦手なポイントを再認識することができます。
喋ってくれない生徒にはどうするの?
とは言っても、たまに全く喋ってくれない生徒もいますよね。
そんな生徒には、「YesかNo」で答えられる質問をすることで答えてくれるケースが多いです。一言も話したがらない生徒でも、うなずいたり首を振ったりすることで、「YesかNo」という意思を伝えてくれることが大半なので、質問を工夫することも大事です。
いかかでしたか?
成績の上がらない授業にならないためには、まず成績の上がらない授業でありがちな特徴を避けることが重要であり、それに対応した授業内容を組み立てることが重要だ、ということは分かってもらえましたか?
慣れてくれば、生徒の特性や性格ごとに適した教え方も分かってくるので、よりよい授業内容を組み立てていくことができます。そのためにも、まずはこの記事で書いたことを実践してみてください!
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